• 制作は2023年、イタリアとサウジアラビアで行われたとされ、WestとTyの初の正式コラボアルバムとして注目を集めました。 • リリース直後、自主流通（YZY）ながらビルボード200で1位を獲得。Westにとって実質11作目の首位アルバムとなりました。 ⸻ 注目トラックと物議 • “Vultures”：リードシングル。West × Tyを中心に、Lil Durk、Bump Jらが参加。チカーノ系サウンドとトラップの融合が印象的。 • “Good (Don’t Die)”：Donna Summer「I Feel Love」からのインターポレーション使用で、Estateから訴訟、削除→再公開への動きが発生。 • “Talking / Once Again”：Ozzy Osbourneからの「War Pigs」無断使用疑惑により批判を浴びました。 • “Carnival”：Playboi Carti、Rich the Kid参加の3rdシングル。アリーナでも大合唱を巻き起こし、Billboard HOT100で1位達成。 ⸻ 収録内容 • 全15曲構成。North West（Westの娘）も参加するなど、家族的な要素も含まれた多層的アルバムです。 ⸻ アートワークと批評 • 初期ジャケットにはCaspar David Friedrichの「Landscape with Graves」を使用し、ビジュアルも話題に。批評家からは不吉な印象と共に、全体的な感情の“空洞さ”も指摘されています。 • Pitchforkは「精緻なミックスだが書き手としての内省が弱く、瞬間性はいいが残りにくい」と評価。一方、制作面でのWestの才能は依然として評価されています。 ⸻ Asqqqqpの一言 “強烈なリズムに、痛みと矛盾を刻みつけた記録” 自主リリースながら見事にチャートを制し、 一曲ごとにWestとTyが“今の自分”を爆音で語ってくる。 その裏にある法的炎上や物議も、この作品が“時代を掬い取った作品”として深度を与えてしまう。 好きも嫌いも含めて、“現在のヒップホップの証し”として針を落としたい一枚です。